司法書士あさ事務所のブログ

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もしも、「虹の橋」のお話に4部目があったとしたら


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( ※こちらのお話は以前に書いたものを

こちらのブログに移してきたものです)

 

動物を愛する人の中では、有名なおはなし
虹の橋のお話

もしも、虹の橋に4部目があったとしたら

私が想う4部目です
勝手に思って書いたのものなので
素晴らしい3部の虹の橋のお話とは
まったく関係ない素人の想いです

 

ご覧いただけたら嬉しいです

 
「もしも虹の橋のお話に4部目があったとしたら」

 

 

 
虹の橋のたもとには
皆で楽しく遊んでいる動物たちがいます


彼らは元々雨降り地帯にいました


前を向いて歩き始めた

大切な友を見て

やっと、安心して

雨降り地帯に降る

友の涙でびしょびしょになった身体を

プルプルっと振り払い、

楽しく遊んでいる仲間たちのいる

虹の橋のたもとの原っぱに向かって

走って行くことが出来たのです

 

最愛の友を

これからも見守るために

 

そして

いつか最愛の友に再会して
虹の橋を共に渡るために

 

 


そんな虹の橋のたもとから

だいぶ離れた

暗い原っぱに

虹の橋に背を向けて

しょんぼりと

小さく、小さくなって

顔をうずめている

悲しそうな動物たちが

まだまだたくさんいます

 

 

ある時

最愛の友であるおじいさんと再会し

一緒に虹の橋を渡ろうと

歩いていた一匹の犬が

悲しそうな動物たちに気が付きました


犬はおじいさんと一緒に彼らに近づいて行き

心配そうに尋ねました

 

「どうしたの?」

 

「お腹がすいてるの?」

 

 
「そんなに小さく頭をうずめていては

きみたちの最愛の友がここに来た時に

きみたちを探すのがきっと大変だよ?」

 

 

 

彼らは顔をうずめたまま

小さな声で答えます

「だって・・・」

 

「ぼくの大好きな友は

・・・ぼくを探さないかも」

 

 
彼らは

自信がないのです

 

 

彼らには

大好きな最愛の友がいました

今もずっと大好きで
そんな大好きな友と

いつか虹の橋を渡りたいと思っています


でも

自信がありません

 

「なんでそんなこと思うの?」

犬は目を丸くして、悲しそうに尋ねます

 

 

「だって・・・」


「たくさん、いたずらもしたし」

「拗ねたり、ヤキモチもやいたし」


「ひっ掻いたし」


「興奮して噛んじゃったことだって・・・」


「夜も・・・いっぱい鳴いて・・」

「・・・ちゃんとトイレも出来ないことも・・」

 

彼らは泣きながら言葉を詰まらせます

 

 

彼らには

自信がありません

 

 


“あなたは、
ぼく(わたし)といて本当に幸せだったのかな・・・”

 

 

いっぱい迷惑をかけてしまったのだと

いっぱい我慢させてしまったのだと

 

そう思うと、悲しみでいっぱいに

 

 

 

‘’ありがとう‘’

って、言いたかったのに

 

‘’大好きだよ‘’

って伝えたかったのに

 

そう思って

後悔で頭がいっぱいに

 

 

彼らの澄んだ瞳からは

涙がこぼれてとまりません

 

  

 

おじいさんは

ゆっくり腰を曲げて

優しくささやきました

「同じだよ。」

 

 

「雨降り地帯には行ったかい?」

そういって

大きな懐の中に彼らを包みこみ

雨降り地帯に向かいました


彼らはおじいさんの懐から

ゆっくり雨降り地帯にある

水溜まりをのぞき込みます

 

 

 

「もっと大切にしてあげたら。」

「もっとそばにいてあげられたら。」

 

「あの時、もっと早く気付いてあげられたら。」


「どうして守れなかったのだろう。」

 

「どうして救えなかったのだろう。」

 

「最後の一瞬まで

あの子の傍にいてあげられなかった・・・。」

 

 

 

 

「・・・あの子は私と過ごして

本当に幸せだったのかな・・」

 


雨は強く降り注ぎます

彼らの大切な友はうつむいて顔が見えません

 

 

 

 

「悲しいと感じることは

いけないことではないんだよ」

おじいさんは優しく話します

「大切だから、大好きだから

悲しいのだもの」

 

 

「ね、同じでしょう?」

おじいさんは、ささやきます

 


彼らの澄んだ瞳からは涙が止まり

自身の悲しさよりも

大切な友(あなた)を心配する気持ち

哀しい、寂しい気持ちで胸が苦しくなりました

 

「大切な友が悲しいのは、辛いね。」

おじいさんは

彼らを懐の中で優しくなでました

 

 

 

すると

彼らはおじいさんの懐から

するりと抜け出ました

 

 

「濡れてしまうよ?」

おじいさんは慌てました

 

 

「いいんだ。だって、心配だもの。」

「おじいさんの懐にいたら、よく見えないもの。」

 


「伝えなくちゃ。」


「守りたいんだ。」


彼らは雨に打たれても負けないくらい強くて

でも、哀しそうな瞳で答えました

 

 

 

“ありがとう”

 


“大好きだよ”

 

 

だから、上を向いて

 

見守っているからね


待っているからね

 

 


“ありがとう”

 

“大好きだよ”

 

何度も何度も叫びます

 

この気持ちが友(あなた)に伝わりますようにと


雨の音よりも、もっと

ずっと、大きな声で